相続関係説明図について

皆さまこんにちは。マレー行政書士事務所です。
令和6年4月の相続登記義務化の施行にともない、相続関係を図示する書類への関心も高まっています。相続人や関係者から「相続関係説明図とは何ですか?」といったご相談をいただく場面も増えています。なかには、「法定相続情報一覧図と同じものでは?」と混同される方もいらっしゃいます。今回は、「相続関係説明図」の基本的な役割と、「法定相続情報一覧図」との違いを中心に、熊本での相続手続にも役立つ内容としてご説明いたします。

相続関係説明図とは

相続関係説明図とは、被相続人(亡くなられた方)とその法定相続人との関係を図で表したもので、主に不動産の相続登記や金融機関の相続手続で利用されます。

この図は、戸籍の内容に基づき、被相続人の生年月日・死亡日、配偶者や子、兄弟姉妹など相続人の氏名・続柄などを記載し、相続関係を一目で理解できるよう整理したものです。

作成の目的と利用場面

  • 不動産登記の際、法務局に戸籍の原本を提出する代わりに相続関係説明図を添付し、戸籍は原本還付とする
  • 金融機関での相続手続で、相続人の関係を説明する資料として提出
  • 遺産分割協議書とあわせて関係者に共有し、手続をスムーズに進めるための参考資料として活用

法定相続情報一覧図との違い

「相続関係説明図」とよく混同されるものに「法定相続情報一覧図」がありますが、両者は似て非なるものです。以下のような違いがあります。

違い①:発行主体

  • 相続関係説明図:相続人または代理人(行政書士など)が作成する
  • 法定相続情報一覧図:法務局が交付する公的な証明書(申出が必要)

違い②:法的性質と効力

  • 相続関係説明図:あくまで補助資料(法的証明力はなし)
  • 法定相続情報一覧図:戸籍一式の確認に基づく登記官の認証があり、公的な証明資料となる

違い③:利用場面と受入機関

  • 相続関係説明図:不動産登記や一部の金融機関手続で使用可
  • 法定相続情報一覧図:ほぼすべての金融機関、証券会社、年金事務所等で利用可(全国で統一運用)

熊本での相続手続における注意点

熊本市やその周辺地域でも、相続関係説明図は依然として不動産登記申請の際に利用されていますが、近年は法定相続情報一覧図の利用を推奨する金融機関が増えており、両者をうまく使い分けることが重要です。

また、相続関係説明図を作成するには、被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍などの取得が必要です。戸籍の読み解きが難しい場合や、相続人が多い場合には、専門家に作成を依頼することで正確かつ効率的な対応が可能となります。

まとめ

相続関係説明図は、相続関係を可視化し、手続の簡略化に役立つ便利な資料です。一方、法定相続情報一覧図は公的効力のある証明書として、より広範な場面で活用されています。
それぞれの特性を理解した上で、相続手続の目的や提出先に応じて使い分けることが、スムーズな相続実務につながります。相続関係の図面作成について不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。