皆さまこんにちは。熊本市のマレー行政書士事務所です。相続は、亡くなった時点で開始することが法律で定められています。また、自筆証書遺言は「全文・日付・氏名」を自書し押印するなど、方式が法律で定められています。さらに、自筆証書遺言の加除その他の変更(訂正・追記など)は、決められた方式を満たさないとその変更の効力が生じないとされています。
最初に押さえたいポイント
自筆証書遺言は、書き間違えたからといって全部が無効になるとは限りません。ただし、直し方(訂正の仕方)を誤ると、「直したつもりの部分だけ効力が出ない」ことがあります。結果として、本人の意思と違う内容が残ってしまうのが一番のリスクです。熊本・熊本市で遺言を準備する場合も、まずは「訂正にはルールがある」と覚えておくのが安全です。
どんな書き間違いが起きやすいか
- 相続人の氏名の漢字を間違えた(旧字体・異体字も含む)
- 住所の番地や部屋番号を落とした
- 財産の記載(例:預貯金の金融機関名や支店名)を入れ替えた
- 割合や数字(例:2分の1、3分の1)を書き間違えた
- 「Aに相続させる」と書くつもりが別の人の名前になっていた
訂正の基本ルール
自筆証書遺言を訂正するときは、「どこを直したか分かるようにする」「直した内容を書いて署名する」「直した場所に印を押す」という流れが必要です。ポイントは、“きれいに消す”ことではなく、あとから見た人が「どこが・どう変わったか」追える形にすることです。
実務での書き方イメージ
小さな訂正(文字の入れ替え・数字の修正など)
- 間違えた文字や数字が分かるように、二重線などで示す(消えないように)
- 正しい文字・数字を近くに書く(どれを採用するか明確にする)
- 訂正した場所に印を押す
- 欄外や末尾などに「どこをどう直したか」を書き、署名する(例:「○行目 ○字削除 ○字加入」など)
文章を追加したい(書き足し)
- 追加する位置が分かるように示す(矢印や追記位置の明確化)
- 追記した内容を記入する
- 追記した場所に印を押す
- 欄外や末尾などに「追記した」旨を記載し、署名する
※上の形は、「訂正箇所が分かるように示し、訂正(追加)した旨を付記して署名し、訂正(追加)箇所に押印する」という趣旨に沿った整理です。
避けたい直し方
- 修正テープで消す(元の記載が読めない)
- 上から塗りつぶして判読できない状態にする
- 訂正したのに、署名や押印がどこにもない
- どこをどう変えたのか、後から見て特定できない
このような状態だと、「直した部分は効力が出ない」扱いになりやすく、意図と違う遺言になってしまうおそれがあります。
訂正より書き直しを考えた方がよい場面
変更が広い範囲に及ぶ場合は、訂正を積み重ねるよりも新しい日付で作り直す方が、誤解や読み違いが起きにくくなる傾向があります。訂正箇所が増えるほど読みにくさが増え、本人の意思が伝わりにくくなるためです。
熊本・熊本市で進める順番(簡易版)
- まず「誰に何を残すか」を箇条書きで整理する(下書き)
- 清書したら、氏名・日付・数字をゆっくり見直す
- 軽微な誤りはルールに沿って訂正、変更が大きければ作り直しも検討
- 保管方法も含めて、家族が見つけられる形を考える
行政書士ができるサポート
行政書士は、遺言の文面を「読んだ人が誤解しにくい形」に整えるための文案整理や書面作成の支援ができます。熊本・熊本市で遺言や相続の準備を進める際、まずは「誰に何を残すか」「氏名・住所・財産の書き方」を整理するだけでも、書き間違いと訂正の手間を減らせます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
