固定資産税納税通知書

皆さまこんにちは。熊本市のマレー行政書士事務所です。固定資産税は地方税法に基づき、毎年1月1日時点の所有者に課税されます。課税内容は5月頃に各市町村から送付される「固定資産税納税通知書」で確認できます。この通知書には土地や建物ごとの課税標準額や税額が明記されており、相続の不動産把握や費用見通しに役立つ重要な資料です。熊本の相続の実務においても、相続開始直後に相続人の手元にある数少ない公的資料の一つとして重宝されています。

納税通知書を相続で利用する意義

  • 不動産の特定に利用できる:所在地・地番・家屋番号の確認が可能です。
  • 費用感の把握に役立つ:課税標準額から登録免許税などの目安をつかめます。
  • 相続人間の共有資料として便利:コピーを配布すれば不動産の状況を簡単に共有できます。

記載内容の特徴

  • 土地:所在地・地番、地目、地積、課税標準額、税額
  • 建物:所在・家屋番号、種類・構造、床面積、課税標準額、税額
  • 納税義務者氏名(1月1日時点の所有者)

財産特定の初期資料として有用ですが、権利関係は記載されません。

登記事項証明書との違い

登記事項証明書(法務局発行)は所有者・権利関係を証明する資料で、相続登記に必須です。
固定資産税納税通知書(市町村発行)は税額通知が目的で、権利関係は記載されません。相続財産の把握には有効ですが、登記の証明資料にはなりません。

地番や家屋番号が異なる場合がある理由

  • 管理主体の違い
    地番・家屋番号は法務局(登記)が管理する一方、市町村は課税台帳を独自に管理します。制度目的と付番・表示方法が異なるため、番号が一致しないことがあります。
  • 現況優先の課税
    固定資産税は毎年1月1日の現況で判定するため、登記内容と課税内容が食い違う場合があります(例:登記は「田」だが課税上は「宅地」)。
  • 更新時期のずれ
    登記の変更が法務局に反映される時期と、市町村の課税台帳が更新される時期が異なるため、一時的に不一致が生じます。
  • 未登記家屋の存在
    未登記の建物には登記上の家屋番号がありません。市町村は課税のため独自番号や空欄で管理することがあり、登記の家屋番号と一致しません。

実務上は、登記事項証明書を基準とし、納税通知書は補助的に用いるのが原則です。

熊本における相続での具体的な活用例

  1. 財産目録の初期資料として利用
  2. 相続人間での共有用にコピーを配布
  3. 評価証明書請求の際に地番・家屋番号を確認
  4. 固定資産税の納付状況の確認(未納があれば延滞金発生の恐れ)

行政書士がサポートできること

行政書士は、納税通知書をもとに不動産の所在を整理し、財産目録や関連資料を整える前段階の支援を行います。最終的に遺産分割協議書などに不動産を記載する際には、登記事項証明書の内容に基づいて正確に記載することが必要です。評価証明書は登録免許税の計算資料として用いられますが、協議書作成の基礎となるのはあくまで登記事項証明書です。行政書士は、こうした資料の収集や整理を通じて、熊本における相続手続を円滑に進めるお手伝いをいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。