納税通知書を相続で利用する意義
- 不動産の特定に利用できる:所在地・地番・家屋番号の確認が可能です。
- 費用感の把握に役立つ:課税標準額から登録免許税などの目安をつかめます。
- 相続人間の共有資料として便利:コピーを配布すれば不動産の状況を簡単に共有できます。
記載内容の特徴
- 土地:所在地・地番、地目、地積、課税標準額、税額
- 建物:所在・家屋番号、種類・構造、床面積、課税標準額、税額
- 納税義務者氏名(1月1日時点の所有者)
財産特定の初期資料として有用ですが、権利関係は記載されません。
登記事項証明書との違い
登記事項証明書(法務局発行)は所有者・権利関係を証明する資料で、相続登記に必須です。
固定資産税納税通知書(市町村発行)は税額通知が目的で、権利関係は記載されません。相続財産の把握には有効ですが、登記の証明資料にはなりません。
地番や家屋番号が異なる場合がある理由
- 管理主体の違い
地番・家屋番号は法務局(登記)が管理する一方、市町村は課税台帳を独自に管理します。制度目的と付番・表示方法が異なるため、番号が一致しないことがあります。 - 現況優先の課税
固定資産税は毎年1月1日の現況で判定するため、登記内容と課税内容が食い違う場合があります(例:登記は「田」だが課税上は「宅地」)。 - 更新時期のずれ
登記の変更が法務局に反映される時期と、市町村の課税台帳が更新される時期が異なるため、一時的に不一致が生じます。 - 未登記家屋の存在
未登記の建物には登記上の家屋番号がありません。市町村は課税のため独自番号や空欄で管理することがあり、登記の家屋番号と一致しません。
実務上は、登記事項証明書を基準とし、納税通知書は補助的に用いるのが原則です。
熊本における相続での具体的な活用例
- 財産目録の初期資料として利用
- 相続人間での共有用にコピーを配布
- 評価証明書請求の際に地番・家屋番号を確認
- 固定資産税の納付状況の確認(未納があれば延滞金発生の恐れ)
行政書士がサポートできること
行政書士は、納税通知書をもとに不動産の所在を整理し、財産目録や関連資料を整える前段階の支援を行います。最終的に遺産分割協議書などに不動産を記載する際には、登記事項証明書の内容に基づいて正確に記載することが必要です。評価証明書は登録免許税の計算資料として用いられますが、協議書作成の基礎となるのはあくまで登記事項証明書です。行政書士は、こうした資料の収集や整理を通じて、熊本における相続手続を円滑に進めるお手伝いをいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
