死後事務委任で確認したい費用と預けるお金

皆さまこんにちは。マレー行政書士事務所です。消費者庁の高齢者等終身サポート事業者ガイドラインでは、死後事務について、死亡後の連絡、葬儀に関する手続、携帯電話の解約などが例として挙げられています。そのうえで、具体的な支援内容だけでなく、費用の支払のために預けるお金の取扱いや残金の扱いまで、契約書及び重要事項説明書に明記することが重要とされています。死後事務委任を考える際は、依頼したい内容だけでなく、どの費用をどう支払うのかまで、あわせて確認しておくことが大切です。

費用確認の必要性

死後事務委任の相談では、葬儀や納骨、各種契約の終了、関係先への連絡など、何を頼みたいかに意識が向きやすいですが、それだけでは契約内容は十分に固まりません。実際には、その事務にいくらかかるのか、誰のお金から支払うのか、支払後に残金が出たときはどうするのかまで決めておく必要があります。

消費者庁のガイドラインでも、死後事務で行う内容と費用の取扱いが明らかになっていること、預託金の額やその根拠、管理方法等の取扱いが明らかになっていることが確認項目として示されています。熊本で死後事務委任を相談する場合も、まずは費用の項目を分けて整理しておくと、契約の範囲を具体化しやすくなります。

整理対象の区分

相談前に整理したいのは、金額を正確に見積もることそのものではなく、どの種類の支払が想定されるかを区分しておくことです。例えば、次のように分けておくと話が進めやすくなります。

  • 受任者に支払う報酬
  • 公正証書作成時に必要となる費用
  • 葬儀、火葬、納骨など死亡後に発生する実費
  • 家賃、入院費、携帯電話など終了や精算が必要な費用
  • 支払後に残った金銭の扱い

この整理ができていると、「何を頼むか」と「何の費用を見込むか」が混ざりにくくなります。死後事務委任は、内容の確認だけでなく、お金の流れの確認まで含めて考える契約だと捉えると分かりやすくなります。

預託金の位置付け

消費者庁のガイドラインでは、費用支払のための預託金の取扱い、残金の扱いを契約書等に明記することが重要とされています。つまり、将来必要になる支払に備えて、どの範囲のお金を預けるのか、その根拠をどう考えるのか、管理をどうするのかを先に決めることが重要です。

ここで大切なのは、預けるお金をまとめて考えないことです。葬儀関係の実費に使う分なのか、各種解約や未払費用の精算に充てる分なのか、受任者の報酬とは別に考えるのかを分けておくと、相談内容が明確になります。契約前の段階では、細かな金額を断定するよりも、何の支払に備えるお金なのかを一つずつ言葉にしておくことが先になります。

契約前の確認項目

死後事務委任の相談前には、次の点をメモにしておくと役立ちます。

  • 自分の死亡後に支払が必要になりそうな項目
  • そのうち、受任者に依頼したいもの
  • 支払に充てる予定のお金の範囲
  • 残金が出た場合に確認してほしい相手
  • 契約書の写しが求められる可能性のある契約の有無

消費者庁のガイドラインでは、携帯電話の解約に当たり死後事務委任契約書等の資料を求める事業者があるため、契約締結に併せて必要資料を準備しておくことが望ましいとされています。契約の名前だけを決めるのではなく、後で示す資料まで意識しておくと、死後の事務を進めやすくなります。

相談時の見方

死後事務委任は、任意後見のように判断能力の低下後の財産管理や身上保護を中心とする制度とは役割が異なります。法務省は、任意後見制度を、公正証書で内容を定め、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時から効力が生じる制度と案内しています。これに対し、死後事務委任では、本人の死亡後に行う事務と、その費用の支払方法をどう定めるかが大きな確認点になります。

死後事務委任を熊本で相談する際も、最初から長い説明文を作る必要はありません。まずは、頼みたい事務、必要になりそうな支払、預ける予定のお金の範囲を分けて書き出すだけでも、相談の入口になります。当事務所でも、内容だけでなく費用の考え方を含めて整理したい場合は、契約前の確認事項を順にうかがいながらお話ししています。
最後までお読みいただきありがとうございました。