皆さまこんにちは。マレー行政書士事務所です。 今日は2024年8月29日ですが、熊本市では台風の影響で大雨です。 私は生まれてからほぼずっと九州に住んでいますが、九州は台風の通り道になることが多く、大変です。
今回は、主な相続財産の評価方法についてお話します。 相続が発生した際、相続財産の評価は重要です。正確な評価を行うことで、相続税の計算や遺産分割の際にトラブルを避けることができます。
- 不動産の評価方法
不動産は相続財産の中でも大きな割合を占めることが多いです。不動産の評価方法には以下のようなものがあります。
固定資産税評価額：市町村が毎年算定する評価額で、固定資産税の基準となります。
相続税評価額：相続税の計算に使用される評価額で、以下の2つの方式があります。
〇路線価方式: 国税庁が公表する路線価を基に評価する方法です。路線価は、主要な道路に面する土地の1平方メートルあたりの価格を示しており、市街地の土地に適用されます。路線価は毎年更新されます。
〇倍率方式: 路線価が設定されていない地域の土地については、固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて評価する方法です。倍率は国税庁が公表しており、地域ごとに異なります。
公示価格：国土交通省が公表する公示価格を基に評価する方法です。公示価格は、土地の取引価格の目安として公表されるもので、毎年1月1日時点の価格が示されます。公示価格は市場価格に近いとされています。
大まかな基準ですが、公示価格を100とすると、相続税評価額は80、固定資産税評価額は70ぐらいとなります。
- 株式の評価方法
株式の評価は、上場株式と非上場株式で異なります。
上場株式：相続開始日の終値や過去3か月の平均株価を基に評価します。具体的には、相続開始日の終値、過去1か月の平均株価、過去3か月の平均株価のうち、最も低い価格を選んで評価します。
非上場株式：非上場株式の評価は複雑で、類似業種比準方式や純資産価額方式など、複数の方法があります。類似業種比準方式は、上場企業の株価を基に評価する方法で、純資産価額方式は、会社の純資産を基に評価する方法です。これらの方法を組み合わせて評価することもあります。
- 預貯金の評価方法
預貯金は、相続開始日における残高を基に評価します。利息が付いている場合は、利息も含めて評価します。具体的には、銀行口座の残高証明書を取得し、その金額を評価額とします。 - 動産の評価方法
動産（車、宝石、骨董品など）は、市場価格や専門家の鑑定を基に評価します。特に高価な動産については、専門家の鑑定を依頼することが一般的です。
車：車の評価は、中古車市場の価格を基に行います。具体的には、車種、年式、走行距離などを考慮して評価します。
宝石：宝石の評価は、専門の鑑定士による鑑定を基に行います。鑑定士は、宝石の種類、カラット数、品質などを考慮して評価します。
骨董品：骨董品の評価も、専門の鑑定士による鑑定を基に行います。鑑定士は、骨董品の歴史的価値、保存状態、希少性などを考慮して評価します。また、リサイクルショップなどに査定依頼を出すと、多くの場合、無料で査定をしてくれます。
相続財産の評価は、相続税の計算や遺産分割の際に重要な役割を果たします。正確な評価を行うためには、専門家の助言を受けることが大切です。まずは行政書士や税理士などの専門家に相談し、適切な評価を行いましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。