皆さまこんにちは。マレー行政書士事務所です。
若干ですが朝晩は暑さがやわらいできました。
皆さんは涼しくなったら何がしたいですか?私は散歩に行き、たくさん歩きたいです。
今回は遺言執行にまつわるお話をします。
遺言執行とは?
遺言執行とは、被相続人(亡くなった方)が遺言書に記載した内容を実現するための手続きです。遺言書には、財産の分配方法や特定の遺贈(特定の人に特定の財産を与えること)などが記載されていることが多く、これを実行するために遺言執行者が選任されます。
遺言執行者とは?
遺言執行者は、遺言書の内容を実現するために選ばれた人のことです。遺言執行者は、相続財産の管理や分配、遺贈の実行など、遺言書に記載された内容を忠実に実行する責任があります。
遺言執行者を選任する理由と必要性
遺言によって特定の手続きを実行する場合は、必ず遺言執行者を指定しなければなりません。特定の手続きとは以下の3つです。
〇子の認知
〇推定相続人の廃除、廃除の取り消し
〇一般財団法人の設立
上記以外の場合、遺言執行者の指定が必要かどうかは、遺言書に遺言執行者しか執行できない遺言事項があるかどうかによって異なります。相続人や受遺者の間に対立がなければ、相続人同士が協力して遺言執行できるケースも多いです。しかし、相続人や受遺者の間にトラブルが予想される場合には、第三者を遺言執行者に指定した方がよいケースもあります。また、遺言執行者が法律の専門家である場合、相続手続きがスムーズに進むことが期待でき、相続財産の管理や名義変更などの手続きを迅速に行うことができます。
遺言執行者の義務
遺言執行者には以下のような義務があります。
任務の開始義務:就任を承諾したときから、直ちに任務を開始しなければなりません。
通知義務:任務を開始したときは、遅滞なく、遺言の内容を相続人に通知しなければなりません。
財産目録の作成・交付義務:遅滞なく、相続財産の目録を作成して相続人に交付しなければなりません。
善良な管理者の注意義務:遺言の執行に当たっては、善良な管理者の注意をもって、任務に当たらなくてはなりません。
報告義務:相続人から要求があったときは、いつでも遺言執行の状況等について報告しなければなりません。
受取物等の引渡義務:遺言執行の任務遂行として、相続人のために受領したものや、相続人のために取得した権利を、相続人に引き渡ししなければなりません。
遺言執行者の選任方法
遺言執行者は、遺言書で指定されることが一般的ですが、遺言書に指定がない場合は、家庭裁判所に申し立てて選任されることもあります。遺言執行者には特別な資格は必要ありませんが、法律の知識がある専門家に依頼すれば手続きがスムーズに進むことが期待できます。
遺言執行者の報酬
遺言執行者には、遺言執行のための報酬が支払われることがあります。報酬の額は、遺言書に記載されている場合もありますが、記載がない場合は、家庭裁判所が相続財産の状況などを考慮して決定します。
まとめ
遺言執行と遺言執行者について理解することは、相続手続きを円滑に進めるために非常に重要です。遺言書を作成する際には、信頼できる遺言執行者を選任し、遺言の内容が確実に実現されるようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。